モノ・コトが変化し続け、ヘルスケア課題が複雑さを増してゆく中、
「集合知」であるオープンイノベーションへの期待が一層高まっています。
日本国内有数のライフサイエンス系コミュニティである「LINK-J」および関西最大級のオープンイノベーションファシリティである「QUINTBRIDGE」が、ヘルスケア領域で最大規模のオープンイノベーションネットワークである「i2.JP」と、「i2.JP」発足4周年の節目にそれぞれタッグを組み、「集合知」で医療を取り巻く課題を解決すべく、新たな出会いの機会を提供します。
LINK-J 常務理事曽山 明彦
アストラゼネカ株式会社 代表取締役社長堀井 貴史
八王子市子宮頸がん検診受診率向上及びHPVワクチン接種率向上を図るための経済的指標の算出
八王子市では、20歳以上の女性に子宮頸がん検診の受診を推進しているが、20・30歳代の受診率が低いという課題がある。一方で、子宮頸がんは発見が遅れると、死亡リスクが高まることはもちろんのこと、妊娠・出産が困難になったり、離職・休職に繋がったりするなど、QOLの低下や社会的な損失が発生する。
そこで、子宮頸がんの予防・早期発見が図られることで、どれだけQOL低下や社会損失を抑制できるのか(=経済的指標)を算出するためのソリューションを募集する。また、算出された経済的指標をもとに子宮頸がん検診の受診率向上において、成果連動型委託契約の導入可能性を検討する。
株式会社東芝日本における企業コホートの普及・活性化に向けて
従業員の健康問題や健康保険組合の財政悪化といった課題を解決するために、弊社では個別同意が得られた従業員から健康・服薬・生活・ゲノム情報等を収集し、企業コホートを構築。従業員の健康増進、ヘルスケア事業創出を目指す共創の場、医療への貢献といった取り組みを進めています。
企業コホートの取り組みが各社に広がることで、日本企業全体の健康増進や労働生産性向上に貢献できると考えていますが、普及にあたっては、蓄積したデータの有効活用や従業員が主体的に参加する仕掛けが十分ではありません。企業コホートの取り組みを活性化し、本国におけるヘルスケア事業の創出・発展に貢献できるアイデアを頂ければと思います。
株式会社三菱UFJ銀行超少子高齢社会における認知症患者増加に伴う課題への挑戦
様々な原因によって記憶や判断などを行う脳の機能(認知機能)が低下し、日常生活や仕事に支障をきたす認知症。患者本人とその家族(介護者)には、心理的・身体的・金銭的な負担が発生し、当事者のQOLに大きく影響を及ぼします。国内の認知症患者数は2030年に523万人にも上ると推計されており、金融の観点では認知症高齢者の金融資産は210兆円を超えるとの予想もあります。
従前の銀行の枠組みを超え、お客さまと共に新しいビジネスへの挑戦を通じてこの大きな社会課題解決へ挑戦すべく、認知症の早期発見を促す施策や介護者の負担軽減施策についてアイデアを募集しております。
SGホールディングス株式会社物流で、ライフサイエンス・ヘルスケア業界の発展・安定供給を支える
佐川急便を中核とするSGホールディングスグループでは、これまで培ってきた物流に関する知見と、医療領域のニーズを掛け合わせ、新たな物流を開発していきます。
特に注力していきたいのは、蓄冷材・蓄熱材・ドライアイスを使用した定温輸送容器を使用した輸送サービスです。従来よりも幅広い温度帯に対応できるほか、品質保証やリアルタイム追跡機能、GDP・CEIV基準のSOP構築まで、一貫して提供しています。皆さまのアイデアをお伺いしながら、このサービスを拡大・高度化させていき、安定供給という社会的責任を果たしていきたいと考えています。
アレクシオンファーマ合同会社希少疾患・難病の患者さんの住みやすい世界を目指して
希少疾患・難病の患者さんを取り巻く環境には様々な課題があります(例:発症から確定診断までの期間が長いという“診断ラグ”の課題等)。当社は、すべての希少疾患・難病の患者さんが安心して日常生活を送れる環境づくりに寄与するために、疾患や製品の枠を超え、啓発や対話、各種調査等を実施しています。
このような社会的活動は、多種多様なステークホルダーが立場を相互理解し、長期目線で連携することで、より効率・効果的に行えると考えています。希少疾患・難病の患者さんのために、啓発活動、課題・原因の調査、対応策や期待される政策の検討等を一緒に行えるパートナーを探しています。
株式会社メディカル・プリンシプル社日本発ものづくりを促進するプラットフォームの活性化に向けて
日本に眠る素晴らしい技術の種を育てるべく、医師が日々臨床現場で感じる“あったらいいな”を集め、それを事業性ある「臨床ニーズ」へと転換し、合致する戦略や技術を持つ企業へ繋げるプラットフォームを立ち上げました。日本発のものづくりを加速させるためには、双方のニーズやギャップを埋め、橋渡しの円滑化を図る必要があります。そのためには当社だけではあまりに力不足のため、SaMD含む医療機器やヘルスケアデバイスの開発にむけた医学分野との連携に関心を持ち、共に課題を克服してものづくり開発を促進できるよう、皆様から広くご協力を仰ぎたいと考えております。
株式会社セガ エックスディー「やりたくなる」ゲーミフィケーションで健康領域に貢献したい
毎日運動を続けられない、健康診断の結果を見ても精密検査に行く腰が重いなど、重要だとはわかっているけど、なかなか行動に移せない、行動を継続できないことがたくさんあります。 我々は、ゲームが持つ人を夢中にさせる力を、非ゲームの領域に活用する「ゲーミフィケーション」の手法を通じてヘルスケア領域における行動変容を促し、課題解決・新たな価値創出を実現したいと考えています。
特定非営利法人HIKIDASHI日本の子どもたちが包括的性教育を受けられる環境の整備へ
日本では未だ性教育に対する抵抗感が根強く、正しい知識を学べる環境が整っているとは言えません。一方で、若者達の周りにはたくさんの情報が溢れ、予期せぬ妊娠、SNSによる被害、性犯罪等、性を取り巻く様々なニュースが連日報道されています。
国際的には人権ベースの「包括的性教育」を幼児期から系統立てて教えていくことが推奨されている中で、コンテンツ・エビデンス開発や施設展開、コラボ企画など、日本においてもその環境が整備できるような協業アイデアをみなさんから頂きたいと考えております。
日本イーライリリー株式会社アルツハイマー病:早期発見・診断の環境整備
アルツハイマー病に関する正しい知識の認知や理解が低いため、早期の症状(例:もの忘れ等の記憶障害や認知機能の低下)を加齢によるものと誤解し、現在では治療や対処法の選択肢が増えているのもかかわらず、早期のタイミングで病院を受診できない方が多いのが現状です。また、日本では認知症に対するネガティブなスティグマが存在し、記憶障害等を経験しても「自分はまだ大丈夫」と自己判断し、症状がだいぶ進み日常生活に支障が出始めるまで受診を先送りにする傾向があります。さらに、診断されることへの恐れから病院への足が遠のくことも分かっています。また、いざ医療機関に相談したいと思っても、どの病院(何科)に行ったら良いのかわからないという問題もあります。
治療の機会を損失しないためには、疾患に対する正しい理解を深める機会を創出し、症状が出る前から定期的なチェックを行い、変化に早く気付くことが重要です。がんのように早期診断・早期治療の環境を整えるためのアイデアをご提案いただけますと幸いです。
アストラゼネカ株式会社婦人科がんの認知改善と定期的な婦人科検診の促進
近年、婦人科がんと呼ばれる女性特有のがん(主に子宮がん、卵巣がん)の罹患数が増加しています。子宮頸がんはHPVワクチン接種の啓発が進む中、子宮体がんや卵巣がんは社会全体での認知度が低い状況です。
子宮体がんや卵巣がんの自覚症状の多くは、加齢や食事制限、閉経の影響によって起こる一般的な症状とよく似ているため、早期発見が難しくなる場合があります。一方で、ステージが進行した状態で発見・診断された場合、予後が不良です。
そのため、婦人科がん全般の疾患を理解し、定期的な婦人科検診が重要と考えており、子宮体がん・卵巣がんに関する啓発・定期的な婦人科受診の促進を一緒に取り組めるパートナーを求めています。
アストラゼネカ株式会社COPD患者さんが適切に診断を受け、治療を継続される環境構築のために
アストラゼネカは、長年の喫煙習慣によるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)による死亡者数を2030年までに1万人以下へ抑制することを戦略目標に掲げています。この目標の達成には、COPDの状態や程度を定量的かつ正確に把握する検査技術の進化と、患者の治療継続に対する理解の普及が重要な成功要因となります。事業推進の視点では、検査技術の革新と既存技術による治療継続の改善を同時に推進する必要性があり、皆様からこの課題を解決するアイデアやソリューションを提案していただきたいと考えています。
QUINTBRIDGE Business Development Senior Manager下川 哲平
アストラゼネカ株式会社 代表取締役社長堀井 貴史
長野県松本市企業のテストフィールド「松本ヘルス・ラボ」の新たな取組み
松本市では、松本地域の住民にご協力いただき、製品・サービス開発のために健康データ取得が必要な企業と予防・健康づくりに関心のある市民とをつなぐテストフィールド「松本ヘルス・ラボ」を設立、様々な課題解決に取り組んでいます。今年度、新たにLINEを導入し、更なる会員獲得やテストフィールドとしての魅力向上を目指した取組みを進めております。ぜひ、一緒に考えてみませんか?皆様のアイディアを募集します!
株式会社スマートバリュー健康経営に取り組むHR担当者のコミュニティ構築
年々、「健康経営優良法人認定制度」を取得する企業が増加し、企業として従業員の心身の健康に向き合うことの重要性が高まっています。この認定においては、従業員のヘルスリテラシーの向上や、コミュニケーションの促進など、毎年新たな取組を実施していく必要があります。そのため、企業のHR担当者がそれらの取り組みを効果的に進めるための施策を検討・調査する必要がありますが、現状では各企業の担当者がそれぞれに調査をしています。そのような担当者同士をつなぐことで、有意義な取り組みをシェアできる環境が作れないかと考えており、そのためにアイデアや伴走をいただける効果的な支援を求めています。
三井住友海上火災保険株式会社/ VIE株式会社音楽を聴くだけで認知症等を予防する魅力的なストーリーを展開したい
音楽は太古より人間と共にあり、誰もが親しみやすいコンテンツです。近年の研究により、音楽や聴覚刺激が人間にもたらすポジティブな影響が明らかとなり、例えば特定周波数の聴覚刺激を用いた認知症治療研究なども進められています。
本提案チームでは、脳波を変容させる音楽“Neuro Music”を軸に、「音楽を聴くだけで認知症等を予防する魅力的なストーリー」をともに展開できるアイデアとパートナーを募集しています。自分らしい生活をしているだけで効果を享受でき、客観的にもその効果を評価できる、サスティナブルで地に足のついたストーリーを展開していきたいと考えています。
株式会社東芝日本における企業コホートの普及・活性化に向けて
従業員の健康問題や健康保険組合の財政悪化といった課題を解決するために、弊社では個別同意が得られた従業員から健康・服薬・生活・ゲノム情報等を収集し、企業コホートを構築。従業員の健康増進、ヘルスケア事業創出を目指す共創の場、医療への貢献といった取り組みを進めています。
企業コホートの取り組みが各社に広がることで、日本企業全体の健康増進や労働生産性向上に貢献できると考えていますが、普及にあたっては、蓄積したデータの有効活用や従業員が主体的に参加する仕掛けが十分ではありません。企業コホートの取り組みを活性化し、本国におけるヘルスケア事業の創出・発展に貢献できるアイデアを頂ければと思います。
日東電工株式会社非侵襲簡易血液検査の実現に向けた取り組み
私たちは、血液診断分野での取り組みを強化しております。非侵襲簡易血液検査が実現すれば、痛みや感染リスクを伴わないため、患者の負担が大幅に軽減されます。また、迅速かつ簡便な検査が可能となり、定期的な健康チェックが促進され、早期発見・治療が可能となります。非侵襲簡易血液検査の実現に向けて、新しいテクノロジーを検討し、共に取り組むパートナーを求めています。
株式会社メディカル・プリンシプル社日本発ものづくりを促進するプラットフォームの活性化に向けて
日本に眠る素晴らしい技術の種を育てるべく、医師が日々臨床現場で感じる“あったらいいな”を集め、それを事業性ある「臨床ニーズ」へと転換し、合致する戦略や技術を持つ企業へ繋げるプラットフォームを立ち上げました。日本発のものづくりを加速させるためには、双方のニーズやギャップを埋め、橋渡しの円滑化を図る必要があります。そのためには当社だけではあまりに力不足のため、「医工連携」に関心を持ち、共に課題を克服してものづくり開発を促進できるよう、皆様から広くご協力を仰ぎたいと考えております。
レスメド株式会社自治体や企業の健康経営における睡眠の重要性 ~快眠に向けて~
レスメドは、1989年の創立より、世界 140カ国以上で睡眠時無呼吸症候群治療のためのソリューション提供をはじめとして、健康的な睡眠のあり方、睡眠衛生など、睡眠全般において様々なプロジェクトに取り組んでいます。睡眠は、QOLの向上だけでなく、特に健康経営においては、アブセンティズム、プレゼンティズム、医療費増加、メンタル不調者増加(長期離脱や離職リスク)、労働安全衛生の全てにおいて、大きな影響を及ぼすと当社は考えています。
「2025年には2億5千万人の人生をよりよいものに変える」という企業ミッションと、健康経営と生産性向上を推進し多くの企業が抱える経営課題を解決する一助となりたいとの思いのもと、幅広い人々、特にご自身やご家族の睡眠時無呼吸症候群に気づき、快眠につなげる機会を提供することについて、共に考えるパートナーを募集しています。
日本イーライリリー株式会社糖尿病など慢性疾患の治療を受けている患者様に適切な治療法で早期介入を加速化する方法
慢性疾患の患者様は長期間にわたり治療を受けているため、Clinical Inertiaにより医師も患者様も治療や薬を変える必要性を感じにくくなっています。しかし、適切なタイミングで適切な治療法で早期介入することで、数値が改善し、将来の合併症のリスクを予防することが期待できます。医師も患者様も薬の変更による負担(薬価、注射剤など)に対して将来的なベネフィットを感じにくいことが課題です。その背景には、医師が従来の薬でもある程度疾患をコントロールできていると考え、新しい治療法を勧めることで患者様との関係性が崩れることを懸念していることがあります。この課題に対する解決策をお持ちの企業様のご参加をお待ちしております。
日本イーライリリー株式会社慢性疾患の患者様が食事・運動管理を効率的、継続的に続けることにより治療を楽しく継続できる方法
慢性疾患の患者様には、薬の服用だけでなく、日常生活における食事管理と運動が推奨されています。しかし、多くの患者様はその重要性を理解しつつも、様々な要因(ライフスタイル、社会要因、モチベーションの低下など)により自己管理ができていない状況です。本提案では、薬とともに食事や運動管理の習慣をつけることで、健康状態が記録・可視化され、Holisticに疾患や服薬を含めた健康管理ができ、治療を楽しく継続できる方法を模索しています。この課題に対する解決策をお持ちの企業様のご参加をお待ちしております。
アストラゼネカ株式会社患者さんが適切な情報に触れ、前向きに治療に取り組める環境へ
指定難病である全身性エリテマトーデス(SLE)は様々な症状があらわれる自己免疫疾患であり、ライフイベントが多い20-40代の女性を中心にみられます。患者さんは身体的・精神的・社会的な負担に直面し、時に社会とのつながりを失う可能性もあるなかで、オンライン上に存在する様々な情報の影響を多く受けられています。
SLE治療の選択肢が拡がる中で、患者さんが適切な情報に触れ、前向きに治療に取り組むことで、社会的活動を行える状態を維持できるよう、New SLE Patient Journeyを私たちと一緒に模索いただけるパートナーと出会えることを期待しています。